2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧

年の瀬ナニワ欲望旅行

北欧館がない大阪なんて。 というわけで関西への帰省はやめて東京で年越しを迎えることにした。40を過ぎたゲイにとって実家や親戚の集いはストレスでしかない。親の家で過ごす気詰まりな時間の前には、ひたすら自堕落な1〜2泊の一人旅がないとバランスがとれ…

No man is an island

ここ何年かは新文芸坐でひとり『スモーク』を観るという最高にセンスのいいクリスマスの過ごし方をしている。人生で最も繰り返し観ている映画の一つだ。毎回、泣くポイントが増えていて、今年は、写真に映り込んだ妻を見つけたポールに煙草屋のオーギーが「…

桂米朝と奥田民生が同じことを言っている件

桂米朝作の落語「一文笛」が好きだ。盗人がこれまでの行いを悔い改めて裏稼業から足を洗ったかと思いきや、貧乏人の子どもを救うために最後のひと仕事。オチの台詞「わい、ぎっちょやねん」がたまらなく良い。善と悪というか聖と俗というか嘘と真というか、…

私たちに出来なかったことを とても懐かしく思うよ

業界のパーティーで、最初の会社で同期だった男に会った。某社でなかなかのポジションに就いてることは風の噂で知っていた。へえあいつがね、と言われがちなやつだ。 これまでに勤めた4社全ての人間がその場にいた。我ながら効率よく転職してきたものだ(狭…

手に入らなかったものを諦める方法は3つある

まずはお前の心を動かしたものに向き合い、対象化し、言葉にすること。そうだ、目がキレイだったな。お前の好きなタヌキ顔だ。テーブルの向こうに座るなりスウェットを脱いだ上半身はそそったよな。ひとけのない場所に行きたがると思えば急に肩に腕を回しキ…

世界一短い恋の始まりと終わり

ある公演を観るために仕事を早く切り上げて駅に向かうと自宅前の幹線道路で大柄でメガネ、分かりやすく俺のタイプな男の子と目が合い、もしかして向こうも俺に気がある?って誤解するには充分な長さの見つめ合いが続いたから10歩ほど過ぎて振り向けばスマホ…