2024-01-01から1年間の記事一覧

夜の帳の東横イン見送りながら東に向かう

昨年の秋に購入して読みどきを見計らっていた津原泰水『夢分けの船』を今回の旅の相棒にしたのは果たして大正解だった。著者らしい、瀬戸内の方言にこだわって書かれた青春小説を、まさにそのあたりを列車、バス、船で移動しながら少しずつ読み進める。こん…

それとブルース

人の話の何を憶えているかというのはおかしなもので、大学時代の友人Mがある日こぼした一言を時々思い出す。曰く、何につけてもバランスは大事だ、自分はそれだけで生きてるとこがある、と。東京で生まれて育った、気い遣いのMらしいと思った。去年集まった…

So we beat on, boats against the current

いとうあさこの「浅倉南40歳、なんかイライラする」は至言だ。中年になると、いつもうっすらと、つまんねえなあと思っている。ぼんやりと、寂しいなあと感じている。だから旅に出る。それしかない。 「ギャツビーはあの緑色の光を、時とともに遠ざかる、煌め…

Go easy, step lightly

先週の戸田競艇はちょっとおかしいツキ方だった。ボックス一通りしか買ってないのに7レース中4レース当たった。これで大したアドレナリンが出ないんだから俺にはギャンブラーの血が流れてないんだと思う。 今週はずっと、もう何年も聴いていなかったクラッシ…

PERFECT DAYSをみた

こんな風に生きていけたなら、じゃないんだよ。 独身中年としては、役所広司演じる主人公の平山の孤独が自分ごととして身につまされて仕方なかった。選んだ孤独は良い孤独だとでも? レビューを見ていて絶賛する人が多いことに気が滅入る。確かに、東京の東…

年末年始に見た映画

ウィッシュ 中島みゆき 夜会の軌跡 2分の1の魔法 イロイロ ぬくもりの記憶 佐々木、インマイマイン ほつれる さかなのこ アフターサン 男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎